マッチングアプリで出会い交際3カ月の彼に、人生初の逆プロポーズを決行! 赤面した彼の答えは…

マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。

■そして当日…

いよいよです。駅前のカフェで待ち合わせ。楽しみでドキドキが止まりません。すると、きた…! 真面目なえびおくん、ちゃんと来てくれました。こういう話し合いってめんどくさいという男性も多いと思いますが、来てくれる彼。なんだかんだ優しい。今日は、良い日になるぞ…!

えびおくんは、いつもより穏やかな雰囲気でした。最初は雑談し、いよいよ本題となりました。えびおくんが「これからのことなんだけど…」と言い出しましたが、私は遮って「いつも喧嘩になってしまうから、手紙書いてきたの」と、例の7.8枚の手紙と印刷されたWikipediaが入った分厚い封筒を渡しました。

えびおくんは、え、手紙? と、意外そうでしたが「文字のほうがいいかもね」と、すぐ受け入れて読み出しました。読んでる姿を見ると、緊張が増します。しかし、私の台本はまだ始まったばかり。メインイベントは、逆プロポーズ。頭の中でイメージングをしていました。すると、読み終わったえびおくんが、笑い出しました。あはは! なにこれ! と言いながら声に出して笑っています。

手には私のWikipedia。は? 笑うところじゃないから! 小馬鹿にされた気がして、Wikipediaを取り上げました。「あー、おもしろかった」とまだ笑っています。ちっ、私がイメージングした雰囲気と違うんですけど…くそ…。ですが気を取り直して、外を歩かせよう、これからだ! と、えびおくんに散歩を提案し私たちはカフェ出ました。


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■また喧嘩

「手紙どうだった?」せっかちな私は、歩き出した途端、すぐに聞きました。この後の逆プロポーズにもっていくためにいい雰囲気を作らないと。「嬉しかった、ありがとう、ちょっと…感動しちゃった」。心の中でガッツポーズしました。よしよし、計画通り。泣かすつもりだったので、感動という言葉を聞いて、もうイケる! と思っていました。

ところが、さらにこう言ってきました。「で、結局、どうしたいの? って思った」…でた。その、で、オチは? みたいな、結論を言ってくれってやつ…。カップルの男性側にありがちの「無駄話はいいから結論を言ってほしい」ってやつ。私の手紙は、ただ、えびおくんが好きという想いを書いた手紙です。良い内容だったと思うのですが、今後のお付き合いの仕方の解決にはなっていないということなのでしょう。

めちゃくちゃ冷めること言うなぁと、私は不機嫌になりました。手紙に感動してそのまま逆プロポーズしたかった私は、いつも思い通りにならなくてイヤになってきました。さらに、えびおくんは「まほちゃんは仕事どうするの? もっとお笑いがんばるって言ってたじゃん」。また、仕事の話…。これじゃいつもと同じです。それに、そんなにがんばらないとダメ? 仕事がんばってないと魅力ないってこと? イライラした私はまた喧嘩になってしまうのです。

「成功しなきゃ絶対ダメってこと?」と聞く私に、「だってそれは大切なことじゃん」と彼。私は「じゃあ、仮に成功して、そのあとダメになって辞めたら、私のこと捨てるってこと? がんばってないと価値ないってこと?」と、興奮して声が大きくなっていました。ずっと思っていたことを吐き出しました。えびおくんって、いつもがんばっている私じゃないと認めてくれない気がしていたのです。それが辛かったのです。

私の問いかけに「そうじゃない」と返す彼に、「じゃあ、なんなの? やっぱモラハラじゃん!」…あぁ、もう台本は、ぐちゃぐちゃです。そして、また思ってもないことを言ってしまう。終わった…。すると意外なセリフが返ってきました。「ちゃんと考えていないってことだよ!」「毎日を大切にしてるとは思えない」。


■ライトの下で…よし、今だ

えびおくんの言葉に、私はなにも言い返せなくなりました。ちゃんと考えていない…この言葉。実は図星でした。えびおくんより確かに将来のことや今の自分など、ちゃんと向き合ってはいないかもと思ったのです。だから、目標に向かって真っ直ぐなえびおくんといるといつも焦るのです。

それに、こんなに厳しくするのって私を想ってくれてるからなんじゃないかと、今までも色々言ってきたのも全て、私への愛情なんじゃないかと彼から父性みたいなものを感じ、私は「厳しいこと言うのは、えびおくんの愛情表現なんだね」と言いました。本当にそう思ったのです。えびおくんは「ありがとう、理解してくれて、ありがとう」と言いました。

いつもみたいなストレスをぶつける喧嘩ではなく、とてもいい雰囲気になりました。よし。今、逆プロポーズだ。どこでしようか…。あそこだ! あの、ライトの真下! ドラマチックなライトを見つけました。もう外は薄暗くなっています。あそこで、私は、女優になる。

えびおくんは駅まで送っていくよ、と言いながら別の道に行こうとしています。いや、違う、あのライトの下で決行したい。私は「こっちに行こう、ちょっとまだ歩きたい」と誘導しました、そして、自分がライトアップされたところで立ち止まりました。そして、流れもなにもなく急に言いました。「結婚して♡」

言った途端に達成感と、自分が解放された感覚になりました。決してふざけていません。本当に真剣でした。もう話し合いとか自分と向き合うとかどうでもいい、ただただ好きなんだから、結婚しよう、そういう気持ちでした。えびおくんを見ると、赤面しています。人間ってこんなに赤くなるんだというくらい。そして、出てきた返事は「…今…?」。

そして、追い込んでしまう私。なんと、結婚しないなら、別れよう。と言ってしまいます。さらに、えびおくんから手紙の返事が。それは、感動する内容かと思いきや、謎の木の絵。いっぽう、相談していた女友達はまさかの入籍へ! なんで私だけこうなの! 続く!


■執筆者プロフィール

小出真保:太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。

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(文/fumumu編集部・こいで まほ

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