博多大吉、ネットの陰謀論の仕組みに言及 「好きな情報だけ見せられている…」
SNSで「選挙不正がありトランプ氏が将来復活当選する」という説を信じてしまった50代の男性が、当事の心理状態を自己分析。
18日、朝の情報番組『あさイチ』（NHK）では、「ネットの言説にハマってしまう」理由について掘り下げる特集を放送。
2020年のアメリカ大統領選について「トランプ氏が復活当選をする」という言説にハマってしまった男性を取材し、博多華丸・大吉の博多大吉さんは「信じてしまう」ネット上の仕組みについて考察しています。
■「自分だけが知っている」と優越感を得る
今回の報道では、ネット上の言説を盲信してしまい、家族との不和を生み出してしまった例をとりあげ、その危険性について警鐘を鳴らしています。
ゲストの古坂大魔王さんは、「（嘘の情報の）その中に一部また本当のことが混ざっている」「悪意があれば、僕1人が100個動画をあげれば『100個の動画で言っている』って思っちゃうわけじゃないですか。AI使えば」と、惑わされやすい要因について解説。
また、専門家は信じてしまう原因のひとつとして、「不安や不満を煽り至を増幅する」「他の人の知らない真実に自分だけが気づいている、そういったことで優越感を得る」と説明しています。
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■「トランプ氏が将来復活」という言説を盲信
番組の取材に応じたのは、とあるネットの言説を信じてしまっていたという50代の男性。ITエンジニアの男性は、政治に興味があり2019年からネットで保守と言われている人たちをフォローしました。
そんな中2020年のアメリカ大統領選で、「選挙不正がありトランプ氏が将来復活当選する」という説を唱えるインフルエンサーに興味を持ちます。
最初は半信半疑だったものの、タイムラインには同じ情報が次々と流れ込むことで盲信。「自分がフォローしている人の言論」だけを見て情報を得て、仕事のストレスのはけ口としてネットにのめり込みます。
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■博多大吉「繰り返すパターン」に言及
男性はSNSで似た思想の人から「いいね」がつくことに気持ちが高揚し、「知らない人はバカだ」など見下す発言もしたと反省を交えつつ振り返ります。
しかし、復活当選するとされた日にはなにも起こらず、頭を殴られたような気持ちに。その結果、「おかしかったんだ、自分」「勝手に自分で宗教的なものを作り上げていた」と気がついたそう。
専門家は、ネットには自分の興味がある情報が優先的に流れてくる仕組みがあるため、自説を曲げにくくなると解説しています。
大吉さんは、「VTRで喋ってくれた方は『何もおこらなかったから目が覚めた』という人ですけど『何も起こらなかったのはもう一個陰謀があって』とかずっと繰り返すパターンのほうが多くないですか？」とも指摘をしています。
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■好きな情報だけ見せられていることを知る
対処法のひとつとして、「意識的に『自分は自分のみたい情報だけに囲まれているんだ』と知った上で、『たまには違う情報を見てみるか』と思うこと」があげられるそう。
とはいえ人間の性として心地よい情報の中にいたいという欲望があるそうで、大吉さんは「好きな情報だけ見せられていることを知る」ことも重要さにも言及しています。
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（文／fumumu編集部・星子）