ジャニー喜多川性加害問題「タレント数百人が性的搾取と虐待」 国連の会見受け、元Jr.「ようやく明るみに」
国連が会見を開いた30分後、「ジャニーズ性加害問題当事者の会(JSAVA)」も会見を開き、心境を語りました。
4日、日本記者クラブで国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会(ダミロラ・オラウーイ氏、ピチャモン・イェオパントン氏)が会見、その後「ジャニーズ性加害問題当事者の会(JSAVA)」が会見を開きました。
■国連「憂慮すべき疑惑が明らかに」
先月22日に来日した、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会。25日には、都内某所で「ジャニーズ性加害問題当事者の会(JSAVA)」メンバーにヒアリングを実施しています(28日には大阪でヒアリングを実施)。
12日間にわたり、政府や多くの企業などにヒアリングを行ったことを報告するなか、ジャニー喜多川の性加害問題について「同社のタレント数百人が、性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき申し立てが明らかになったほか、日本のメディア企業は数十年に渡り、この不祥事の揉み消しに加担したと伝えられています」と言及しました。
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■特別チームに「透明性と正当性に疑念が」
また、政府に対して「これまで20年にわたり、子供の性的虐待防止につき、いくつかの措置を講じてきたことに留意します」切り出し、「しかし政府は、この件について対策を講じる気配がなかったことは、政府が主な義務を担う主体として、実行犯に対する透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要性を物語っています」と述べます。
さらに、ジャニーズ事務所の外部専門家による“再発防止特別チーム”について「その透明性と正当性に疑念が残っています」「メンタルケア相談室の精神衛生相談を希望する被害者への対応は、不十分だという報告もあります」と伝え、「透明な調査と実効的な救済を確保すべきです」と訴えました。
※訪日調査の最終報告書は来年6月に提出予定です。
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■「人類史上最悪の性虐待事件」
国連「ビジネスと人権」作業部会の会見終了の30分後には、「ジャニーズ性加害問題当事者の会(JSAVA)」メンバー7名が、同じく日本記者クラブで会見を開きました。まずは国連の会見を受けてのコメントを紹介します(一部抜粋)。
●平本淳也さん
「僕たちのメッセージが伝わったこと、そして会見では僕たちにメッセージをいただけた印象で、感極まってしまった。あそこまで語ってくれると思わなかったので、びっくりした状態でいます。
真摯に受け止めてくれたこと、メンバーと勇気をくれた嬉しさを共有しています」
●石丸志門さん
「国連は、日本のエンターテイメント業界、そこに携わるすべての企業、そこが救済措置を構築する責任があると言ってくれました。
人類史上最悪の性虐待事件、これがようやく明るみに出た。心に病を抱え、生活に苦しんでいる人間がいます。私もそうです。命を削りながらようやくここまでたどり着きました」
●中村一也さん
「私がジャニー喜多川に被害を受けたのは21年前でした。そして性加害問題について判決が下されたのが19年前です。そのあとも被害は続いていました。なぜ被害を食い止められなかったのか。私も先輩がたもずっと苦しい思いをしてきました。
19年前、今日のようにメディアの皆様が集まって話を聞いてくださっていたら、被害者は増えていなかったかもしれません。国連があった事実を認めてくれましたが、ジャニーズ事務所や政府ご関係者の皆様には、起きた事実に目を背けずしっかり向き合っていただきたいです」
●二本樹顕理さん
「この活動をはじめたときは、いち個人の声が一体届くのだろうか、どこに向かっていくのだろうかと不安な部分もありましたが、国連の会見を受けて、大きな動きが見えた。いち個人の声でも、集約すれば大きなものになっていくと目の当たりにした次第です。
国際的な評価が、ジャニーズ事務所に下ったと感じていますし、こうした提言を受けて、今後ジャニーズ事務所が私たち被害者に対して、どのような対応をするのか注視していきたいと思っております」
●志賀泰伸さん
「性加害の被害者の方からの声も聞くようになりました。弱い者が声をあげたら、叩きのめされるという社会は決してあってはならないと思っております。
未来ある子供たちのために、私たちが体験した、経験したことを伝えていくことで透明性を持った日本の社会になり、性加害に遭われた方が間違っていることは間違っているといえるような環境づくりになっていければと考えております」
●イズミ(仮名)
「40年ほど前に、ジャニーズ事務所にこのことを訴えましたが、その場で話がなかったことにされたことを思い出されます。今日はこんなに集まっていただいて夢かと思わなくもないですが…現実ですよね。
あの時、色んなことがあって夢を諦めましたけども、これからは夢だけを考えて芸能人になれる社会になってくれたらいいと思います」
●ハヤシさん(仮名)
「『同性愛のなにが悪いの』『ジャニーさんが死んだあとに何を言ってるの』という言葉も耳に入ってきます。
同性愛ではなく、子供に対する性虐待であり、今まで問題視されていたのに伏せてきたマスコミ、ジャニーズ事務所の体制、芸能界というものがどんな仕組みで50年、60年と隠蔽工作に関わってきたのか報道していただきたく思います」
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