古市憲寿、坂本龍一さんの“生前の言葉”を回想 「曲ができるひらめきは一瞬…」
坂本龍一さんの訃報に際し、古市憲寿さんが『新潮』の連載で故人が語っていた言葉に思いを馳せる。
2日、世界的な音楽家・作曲家として知られる坂本龍一さんが3月28日に死去したと報じられました。71歳でした。
一夜明けた3日、朝の情報番組『めざまし8』(フジテレビ系)では坂本さんの功績を振り返り、社会学者の古市憲寿さんも追悼コメントを寄せています。
■「芸術は長く、人生は短し」という言葉も
坂本さんは2014年に中咽頭がんを公表し、その後、寛解したものの2020年には再び直腸がんが見つかり肺への転移も。闘病を続けながらも精力的に音楽活動を行なっていました。
同番組では昨年12月に行なった配信コンサートの映像も放映。1曲づつ撮影してひとつながりになるよう編集されたコンサートを行なった際には、坂本さん本人から「かなり体力も落ちてしまって通常のコンサートは難しい」というコメントも。
番組では、所属事務所から各報道機関に送られた文章の最後に記された、「Arts longa, vita brevis.(芸術は長く、人生は短し)」という言葉も紹介されました。
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■古市「最後の日の準備をずっと…」
坂本さんの訃報を受けて、古市さんは「最後の日の準備をずっとしていたのかなと思うんですね」とのべ、故人が生前に『新潮』(新潮社)で連載していた『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』というコラムにも言及。
同連載の内容を「ユーモラスで素朴」と回想し、「曲ができるひらめきは一瞬だ、ていうフレーズがあったんですね。『戦場のメリークリスマス』でさえも30秒くらいでそのアイディアが浮かんだらしいですね。1分でも2分でも命が伸びれば新しい曲が生まれるっていうことを書いていて」「もしかすると本当に最後の最後の瞬間まで曲作りというか音楽と向き合っていたのかなと…」と、最後の時間に思いをはせました。
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■反戦・反原発・反核など社会活動も
音楽家のみならず反戦・反原発・反核などの社会問題にも取り組んでいた坂本さん。司会の谷原章介さんは、「音楽家だけではなく社会活動家として側面がどんどん強くなっていきましたよね」とコメント。
さらに、「YMO時代からポップスから映画音楽、さまざまな印象的な作品がありますけど、すごくどんどん純度が増していったと言いますか、音がすごく研ぎ澄まされて、本当に美しい耽美な世界を作られた方だなと思いますね」と、生前の活躍を讃えました。
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■谷原「作品は長く生き続けて…」
また、坂本さんが著書『非戦』(幻冬舎)の中で、「現場を見た人間としては、とにかく戦いはやめてほしい。これを読んだ方々がそれぞれの地方やそれぞれの現場で『非戦』の活動を繰り広げていってほしい」と、反戦を訴えていたことも紹介。
子供たちの未来に目を向けていた故人の活動にも焦点を当てており、谷原さんは「坂本さんはお亡くなりになりましたけど作品は長く生き続けてこれからも新しいファンを獲得していってほしいです」、追悼のメッセージを送りました。
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(文/fumumu編集部・星子)