ラッセル・クロウ『ある少年の告白』(2018年):「イケオジ」作品のススメ

オーバー40男優「イケオジ」のススメ:ラッセル・クロウ。アウトローの真骨頂。


■ある少年は「アウトロー」なのか

ラッセル・クロウ
(引用:IMDb.com, Inc)

そもそも「アウトロー」は、法律などの「規律」を破ることで誕生しますが、きちんとした「規律」が厳しければ厳しいほど、「アウトロー」の魅力は増します。

そこで、クロウ出演のイチオシおすすめ作は、クロウが牧師役で登場する『ある少年の告白』(2018年)。

本作は、牧師の父と母(ニコール・キッドマン)のもと、何不自由なく育った少年ジャレッド(ルーカス・ヘッジズ)が、自分は同性愛者で気づくところからスタート。ところが両親は息子の真実を受け入れられず、同性愛者を「治す」という転向療法をすすめるのですが…?



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■真の「規律」はどこに?

ラッセル・クロウ
(引用:IMDb.com, Inc)

クロウはジャレッドの父親、マーシャルを好演。実はジャレッドが受ける転換療法は、厳格なキリスト教徒が推奨する特異なプログラムで、非科学的といってもいい治療法。

つまり、一般的には、同性愛者のジャレッドが、「アウトロー」に見なされるケースがほとんどですが、息子を「アウトロー」にしたくない父は、厳格な信仰のもと、実は自分が「アウトロー」だと気づいていないのです。

この矛盾を抱えた父役を演じるクロウは、まさに真骨頂を発揮。真の「規律」はどこにあるのか、思わず考えさせられるでしょう。

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

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