Xジェンダーが自分が当事者だと気づかない3つの理由
Xジェンダーは、なかなか自分がそうだと気がつきにくいものなのだそうです。詳しく話を聞いてみました。
Xジェンダーとは、性別の認識が男性でも女性でもないと感じる人のことを言います。といっても、感覚は様々で、半々だと思う人もいれば、両方だ、どちらともないという人もいますし、それ以外の感覚を持つ人もいます。
このように言われれば、Xジェンダーは極めてわかりやすいように感じてしまいますが、実はなかなか自分がそうだと気づけないことが多いと言われています。
fumumu取材班は、当事者たちに聞き込みを行いました。
①知り合いにカミングアウトされてから…
「私が気づいたのは、Xジェンダーの人に、『自分はXジェンダーだ』ってカミングアウトされたんですよ。Xジェンダーは言われないとわからないくらい社会に溶け込んでしまえるので、全く気付かなかったですけど。そこで『Xジェンダー』というのもはじめて聞いたんですが、『男性でもないと思うし、女性でもないと思う』『女らしさとかわからない』って明かされて。
『え、人ってそういうものじゃないの?』と思った自分がいて。それから周りの人に『そんなに自分の性に対する意識なんてあるもの?』と聞いて、自分もXジェンダーだと気がつきました。人にわざわざ、『性自認ありますか』なんて聞かないから、早々わかるものじゃありませんね…」(20代・女性)
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②「女性」を意識させられていたから
「小さいうちから、女の子なら赤とか、か弱いとか、性でだいぶイメージが作り込まれていますよね。そうやって、当たり前に女性として扱われ、女性としてはっきり意識させられるから、性に関して考える機会なんてありませんでした。
でも、きっかけは忘れてしまったんですけれど、『心の性』は人に決められるものじゃないよな…と思って。そこで、自分の心の性は男性っぽいけれど、女性でもあるということに気がつきました」(20代・女性)
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③ボーイッシュなだけだと思っていた
「私は小さい頃から、パズルやロゴブロックなど、男の子のおもちゃが好きで、おままごととかはほとんどしませんでした。学校に行くようになってからも、男の子に囲まれて、サッカーで遊んだり、鬼ごっこをしたりして、泥だらけになっていました。本当に男勝りというような生活ぶりだったと思います。
でも、周りからは『男っぽいよね』『カッコイイ系女子』『クール』みたいなことを言われてきました。だから、自分は今までボーイッシュだと思っていたんです。先入観があったから、Xジェンダーに気づいたのは本当に遅くて、会社員になった後でしたね」(20代・女性)
社会のイメージが性の固定概念を植え付けていそうですね。また、それが当たり前で話題に出さないからこそ、気が付きにくそうです。
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(文/fumumu編集部・fumumu編集部)