ジャニー喜多川氏を取り上げた『報道特集』 称賛する視聴者にジャーナリスト「騙されたらダメ」

60年前にジャニー喜多川氏と知り合いだった男性や、元雑誌編集長が取材を受けた『報道特集』。ジャーナリストの今井一さんは「もっと出すべき人がいるやろ」と苦言。

ジャニーズ事務所

17日の『報道特集』(TBS系)では「なぜ被害は止められなかったのか検証」と20分に渡り、ジャニー喜多川氏の性加害問題について放送しました。

YouTubeチャンネル『一月万冊』で、ジャーナリストの今井一さんは、放送の内容に「元報道局長を引っ張り出せよ!」と怒りをあらわにしました。


■60年前にジャニー喜多川氏を知る

『報道特集』の冒頭で番組スタッフは、現役の演歌歌手でカラオケ教室を開いている秋本勇蔵さんを訪れます。現在79歳の秋本さんがジャニー喜多川氏と出会ったのは、「新芸能学院」に住み込み、歌を学んでいた18歳の頃。

当時30歳のジャニー喜多川氏が出入りしていたようで、ある日、ひとりで寝ていた秋本さんの布団のなかにジャニー喜多川氏が入ってきたこと、蹴飛ばして被害を逃れたことを告白しました。

またラスト5分では、『AERA』の編集長を務めていた浜田敬子さんもへのインタビュー映像が流れ、「“芸能界の出来事”とゴシップ扱いをしていた」「報じる姿勢に甘い部分があった」と語っています。


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■「もっと出すべき人がいるやろ」

同チャンネルで20日(収録は放送翌日)、作家の本間龍さんとともにこの番組に触れた今井さんは「TBSに“けしからん”とおもったのは…」と切り出し、「朝日新聞グループにいた浜田敬子を引っ張り出してきてやったこと」「もっと出すべき人がいるやろ、と」とコメント。

つづけて「TBSがださなあかんのは2004年当時、報道の現場にいた人ではないですか? と言いたい」「TBSの20年前に報道局長をやっていた、デスクをやっていた、報道特集の担当をやっていた、編成の局長をやっていた人物をなんで出さない?」と指摘。

「79歳の秋本さんを引っ張り出すなら、お前のところの元報道局長を引っ張り出せよ!」と怒りをあらわにしました。


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■視聴者にも苦言

TBSは番組公式ツイッターでも動画を公開しており、コメント欄には「あるべき報道機関の姿勢を取り戻そうとするTBSの姿勢を応援したいです」「鋭い報道をありがとうございます」「長い沈黙からの一歩ですね」など称賛のコメントが多く寄せられています。

好意的なコメントが多いことに、今井さんは「何を言うてんねんな。自分のところの報道局長・デスクを出してへんやん。甘い!」「みんな、騙されたらダメよ」と欺瞞的な内容だったことを伝え、「視聴者はもうちょっとリテラシーを高めないと。『次は今の報道局長と当時の報道局長を出せ』ということくらい言わないと、メディアは育たない」と訴えました。

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