マリメッコのデザイナー、マイヤ・イソラから「母」の在り方を考える

3月3日公開の北欧ブランド『マリメッコ』デザイナー、マイヤ・イソラのドキュメンタリーに見る母子の形。

『マイヤ・イソラ』
(© 2021 Greenlit Productions and New Docs)

フィンランドの人気ブランド『マリメッコ』に、500以上のデザインを提供したマイヤ・イソラの半生を辿るドキュメンタリー『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』が3月3日から公開。

この伝説的なデザイナーの人生から、家族とは、母とは何かについて探ってみましょう。


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■『マリメッコ』の黎明期デザイナー

『マイヤ・イソラ』
(© 2021 Greenlit Productions and New Docs)

マイヤ・イソラは、1927年3月15日にフィンランドに生まれ、2001年3月3日に亡くなるまで、アートに生涯を捧げました。

19歳で娘のクリスティーナを産んだのをきっかけに、手に職を付けようと芸術大学へ進学。在学中に、『マリメッコ』創業者アルミ・ラティアに認められ、デザイナーとして活動するようになります。

以来、ケシの花をモチーフにした「ウニッコ」など、 38年の間に、彼女が『マリメッコ』に提供したデザインはなんと500以上。『マリメッコ』の黎明期を支えたとされています。


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■旅がインスピレーションの源

『マイヤ・イソラ』
(© 2021 Greenlit Productions and New Docs)

そんなマイヤの原動力は、旅。世界各地を回り、現地で得たインスピレーションから新たなデザインを次々と生み出しました。

3月3日公開の『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』は、マイヤが娘クリスティーナに送った手紙と、クリスティーナ自身による証言を中心に、マイヤの生き方をリアルに探ります。


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■離れていても「母」たるものは

『マイヤ・イソラ』
(© 2021 Greenlit Productions and New Docs)

旅を原動力としたマイヤですが、実は恋も彼女にとっては源泉となるものでした。私生活では三度の結婚と離婚をくり返したマイヤにとって、恋人と共にすごす旅が、彼女のデザインに影響を与えたのは確かです。

本作で印象的なのは、マイヤが離れて暮らす娘に、世界各地から頻繁に手紙を送っていたこと。一般的に、世界中を飛び回り、子供といっしょにいる時間の少ない母親は、理想とはほど遠いとされます。いくら子供を愛しているといえど、子供は寂しさをおぼえるものでしょう。

『マイヤ・イソラ』
(© 2021 Greenlit Productions and New Docs)

クリスティーナが母マイヤの生き方を、どう思っていたかはわかりません。それでもクリスティーナは母と同じ『マリメッコ』のデザイナーとなり、そのまた娘、つまりマイヤの孫にあたるエンマも、同じ道を辿っています。

おそらく「母」たるものは、どんな生き方をしようとも、子供にとってどんな影響を与えようとも、「遺伝子」を子供に繋いでいることは確かです。自分の意思にかかわらず、自分が着実に受け継いでいる「遺伝子」を意識することで、「母」、「女性」としての在り方が見えてくるかもしれません。

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

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