アプリで出会った男性の前で大号泣…その後彼からの“提案”にはガッカリ やはりオマエもか…
マッチングアプリにどハマり中のモノマネ芸人・小出真保が、アプ活で出会った人とのアレコレを吐き出します。
リアルな体験談や心境をポップに時にダークに伝えていく『全力! 女芸人小出真保の婚活ダイアリー』。
大失恋直後にマッチングアプリで出会った同じく大失恋を経験しているポテトくんとの初回デートは、最後に誕生日プレゼントまでいただくことに。すぐ次に会う日程を決めました。
■ ポテト、2ステージ目
2ステージ目に選んでくれたお店もオシャレでした。夕方に代々木にあるカフェへ。会話は前回に引き続き弾むし、笑いもあって楽しいといえば楽しい。ですが、いろんなことが気になってしまいます。まずは、彼の私服。初回会った時は仕事帰りだったからか、ジャケットを着ていて特に気にならなかったのに、今日はビビットな水色のパーカーを着ている。ビビットな水色自体は好きでむしろ私が着たいのですが、彼氏になる人にはシンプルを求めてしまう。あとはヒゲはないほうがいいな…。そして頭に浮かぶのは、やっぱりえびおくんはタイプだったな、という言葉でした。
当たり前なのですが、彼はえびおくんとは別の人間ですし、彼に魅力がないわけではありません、彼を否定しているわけでもありません。どうしても発症してしまうのが「えびお比較」。これがツライ。ですが、せっかく来てくれた彼。2ステージ目に進んでくれたこと、感謝しなくていけません。
会話はまたお互いの大失恋の話になっていました。「あそこまで好きになることって奇跡なんだよね」。彼はまたそう言っていました。それは本当に共感します。つづけて彼は「でも、仕事めちゃくちゃ頑張れたんですよ、転職していい会社に入れたし!」とのこと。失恋キッカケでモチベーションが上がったらしく、誰もが知る人気会社に入社したようです。すごい。彼を羨ましいと思いました。だって、どうせ大失恋したんだったら私だって仕事の方を爆上げしたい。なにより、見返したいから。
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■ディベート
私も仕事を頑張りたいと伝えると「ディベートしましょう」とポテトくん。「まほさんの役に立ちたいし、ディベート好きなんですよ」。議論か…私たちは居酒屋に移動してディベートすることになりました。
「なるほど、まほさんはブルーオーシャンが向いてそうですよね」。さっそくわからない。オーシャン? 海外行けってこと? どうやらレッドオーシャンは競合他者がたくさんいるところであり、その反対がブルーオーシャン、敵が少ないところ、そこで闘ってみようと。「あと、得意なことを掛け合わせてみるのはどうですか? ○○×○○とか」彼とのディベートは、思ってる以上に役に立ちました。
正直、チャラチャラしたハイスペが集うマッチングアプリTKで会ったビビット水色のパーカーを着てる人に、こっちの世界の何がわかるんだと失礼なことを思っていましたが、仕事をがんばっている若い感性は素晴らしい、かっこいいなとも感じました。「楽しいー!」と、ポテトくん。色々と私も心がオープンになってきたのか、思わず言ってしまいました。
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■元カレの悪口
「その…前の彼に、まほちゃんといても成長できないって言われたのが、すごくショックで」。私は慰めてもらいたかったのだろうか。他にもえびおくんのことを「動線をすぐ気にする」「自己啓発本読みまくり」とツラツラと話すと、ポテトくんは「申し訳ないのですが…」と切り出し、「その彼、成功しないですよ」と、真顔でコメント。
「他人のせいにしてる時点で成長なんてしません、しかも彼女のせいにするなんてありえないというか、自分ができない言い訳ですよ、それ。自信がないんだと思います」「俺だったら言わないなー、カッコ悪い」。いや、そう。おっしゃる通り。なんだけど…自分で悪口を言っておいてなんですが、もうやめて。すごく罪悪感に襲われました。えびおくんの悪口を言うなんて恥ずかしいことだし幼いこと。しかも他の男性と言い合ってるなんて。カッコ悪いのは自分だなと、余計、心にダメージを加えてしまいました。
話を強制的に終了し、今日は解散しようかなと思っていると「カラオケ行きませんか?」。カラオケ・密室・マッチングアプリでの出会い…これで検索したら、90パーセントの確率で「ヤリモク」と出そうな感じ。でも、とにかく失恋のストレスを体から取り除きたい私は承諾しました。
■失恋ソングで大号泣
歌うことが好きらしいポテトくんは何曲も熱唱していました。私も、洋楽やEDMなど感情が入らない、楽しくなる曲をただただ歌いました。2時間ほど経過して、ポテトくんが「これ、好きなんですけどキーが高いんだよなぁ」と入れた曲は、Official髭男dismの「Pretender」。
これは私が得意な曲。聴きたいと言われ、得意げに歌いはじめました、が、選曲ミス。今の私には、真の失恋ソング。サビの「グッバイ、君の運命のヒトは僕じゃない」。気づけば泣きながら歌っていて、お酒も少し入っていたのもあり号泣。私、出会ってまだ2回目の人の前で泣き崩れてるんだけどー! と自分にツッコミながら、いい曲すぎるこれ。感情がぐちゃぐちゃになりました。
だめだ、全然立ち直ってない。ポテトくん、引いてるかなとチラッと見ると、彼は、特に気にしていない様子でした。失恋した同士、一緒に泣いてくれてるかと思ったのに。そして謎の提案をしてきました。
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■まさかの提案
「今度…あれっすね、うちでパーリーしたいですね…」。パーリー? 「なんかEDMとかかけて、うちでパーリーしませんか?」。
目が変わってる。さっきまではキラキラしてて大失恋を経験した純粋な目だったのに、今はあの目に近い。カジュアル男おなじみの目。あなたも結局、そういうことなんだ。いや、私が悪い。こんなに泣いて、スキがありまくりだから。彼も男だからそれは仕方ないけれど…。「帰りましょうか…」。私は、もう酔いが覚めたアピールをし、カラオケから出ました。駅の改札まで送ってくれて解散しました。
この人は、友達でいいや。マッチングアプリで友達ができたなんて最高じゃないか…。それにしても、泣いてしまった自分に驚きました。このまま新しい恋を探して大丈夫なのだろうか。ですが、数日経てば、ルーティーンのようにアプリを開き、マッチングし続けました。しかし、デートしても壊れた心のままではロクなことが起きない? 帰り際、LINEも聞かれない? …続く!
◆こいでまほ
太田プロ所属のものまねタレント。フジテレビ系で放送の『 ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で優勝経験あり。
aiko、優香、泉ピン子などものまねネタ多数。近年はナレーションなどの活動も積極的に行っている。
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(文/fumumu編集部・こいで まほ)