心理状態を数値化する世界で生きるとしたら? 未来の警察を描くアニメから考える

2118年1月の警察官たちを描く『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』が5月12日公開。

『サイコパス』
(©サイコパス製作委員会)

人工知能(AI)を使ったサービスが、私たちの生活の中にも次第に浸透しつつある2023年の今日この頃。人間の気分や感情も、AIで解析できる日が来るのかもしれません。

そんな人間の心理状態を数値化し、管理するシステムが、世の治安を維持している近未来が舞台のアニメーション『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』が5月12日より公開。これを機会に、AIと人間の在り方について思いを馳せてみましょう。



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■将来の警察官の姿

『サイコパス』
(©サイコパス製作委員会)

本作は、2012年からフジテレビ系で放送されたテレビアニメーション「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズの最新作。

近未来に活躍する警察官たちの姿を描いています。



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■心の精神状態を「計測」する

『サイコパス』
(©サイコパス製作委員会)

タイトルの「PSYCHO-PASS」は、本編に出てくる「計測値」の俗称のこと。「PSYCH」は、もともと「人を元気づける、人の心を読む」といった意味があり、「心理学」を表す「Psychology」に代表されるように、「精神、心」を指します。

本作では、人間の心理状態を計測し、それを数値化するシステムが導入された世界で、人々は理想的な人生を送るべく、その「計測値」こと「PSYCHO-PASS」を指標に生きている設定なのです。



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■すべては神の意思なのか

『サイコパス』
(©サイコパス製作委員会)

その中でも興味深いのが、「潜在犯」と呼ばれる「犯罪を起こしていないが、将来的に犯罪を起こす可能性のある数値を持った」存在。まだ犯罪者ではないのですが、システムが計測した数値によって判断され、罪人として裁かれるのです。

そうすると、やはり考えてしまうのは、「正義」の在り方。痛ましい事件が起きると、「未然に防げなかったのか」といった議論は現代でも起こりますが、かといって「潜在的に犯罪を起こす確率が高い」という可能性だけで「犯罪者」を指定することもできません。

『サイコパス』
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『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』の舞台は、2118年1月になっていますが、『PROVIDENCE(神の意思)』が示すように、「実際に起きたこと」と「起こりうる可能性」は、神の導きによって起こるべくして起きたのか、神の意思を変えて起こさないようにできるのか、AIは人間が生み出したものである限り、私たちは常に自分で選択をしていく必要があるのでしょう。

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(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

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