「この女優さん、会ったことある？」と聞かれて… アダルト業界関係者のジレンマ
アダルト業界の作り手側で働く女・るいが、無限に広がる「性」の世界…ファンタジーを通して見る「リアルな性」の話を、本音でお伝えしていきます。
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■「このAV女優さん、会ったことある？」
「AV関係の仕事をしている」と話した友人から、よく聞かれる質問のひとつが「○○ちゃん（AV女優）好きなんだよね、会った（撮った）ことある？」というものです。
その質問を聞くと、「ああ、AVというものは広く認知されているけれど、女優さんに関して等の内部構造は知られていないし少し複雑だよなあ」といつも実感すると同時に、少し申し訳ない気持ちになります。
どうしてなのか？ 今回は、「女優の分類、AV関係者の分類」についてお話できればなと思います。なお、メーカーによってはこの限りではないので、ご了承いただければ幸いです。
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■「専属女優」と「企画女優」
まず、ほとんどの女優さんは”プロダクション”に所属しています。これはいわゆる”事務所”と呼ばれるもので、マネージャーさんも所属していて、お仕事の仲介役を担っています。
よく女優さんのSNSプロフィールなどで「○○所属」と書いてありますが、この○○がプロダクション・事務所です。これらに所属しない女優さんは「フリー女優」と呼ばれ、自身でお仕事を請け負い、ギャラ交渉などもされています。
これとは別に、「専属女優」「企画女優」という概念があります。専属女優は何に”専属”しているのかというと、AVメーカー=AVを作っている会社に、です。たとえば、現役トップ女優と言われる方々でいえば、三上悠亜さんは「S1 NO.1 STYLE専属」、紗倉まなさんは「SODクリエイト専属」となっています。
専属にはどんな意味があるかといえば、いわば「独占契約」で、三上さんの作品はS1 NO.1 STYLEからのみ、紗倉さんの作品はSODクリエイトからのみ、それぞれ発売できる、という契約を結んでいるのです。専属女優さんの作品は、レアリティを維持するためにも、基本的に月一本、決まったメーカーから出ることになっています。
専属女優に選ばれるのは、メーカーが「この子は売れる！」と判断した子たちであり、なおかつメーカー側もプロモーションをかけていくので、有名女優さんは専属女優であることが多いです。
逆にそういった専属契約を結ばず、作品ごとにキャスティングされて出演される女優さんが企画女優さんになります。企画女優さんの場合は「月一本」「特定のメーカー」といった制限がないので、人気の女優さんになると毎日のようにどこかのメーカーで撮影がある場合もあります。
撮る作品のテイストも専属と企画では違うため、専属女優さんの時に人気がいまいち出なくとも、企画女優さんになった途端にヒットする方もいます。どちらもAVにとっては欠かせない存在です。
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