スリラー苦手女子がイケメン2世俳優につられて映画『ダニエル』を観た結果

シュワちゃんの息子・パトリック・シュワルツェネッガー&オスカー俳優ティム・ロビンスの息子・マイルズ・ロビンスの演技がすごい!

■映画『ダニエル』のあらすじ

ダニエル
(©2019 DANIEL FILM INC. ALL RIGHTS RESERVED. 【R15+】)

さて、肝心のストーリーですが、原題『DANIEL ISN’T REAL』 のように、「ダニエル」は実在しない、つまり「想像上の人物」です。

両親の離婚で、心が傷ついた少年ルークの唯一の支えは、ダニエルだけ。ダニエルは、ルークにしか見えない「想像上の親友」だったのです。

ある事件をきっかけに、その親友を封印したルークでしたが、やがて大学生となったルーク(マイルズ・ロビンス)は、孤独と不安にさいなまれるように。そして、ダニエル(パトリック・シュワルツェネッガー)を呼び起こしてしまうのです。

美しく、自信にあふれたダニエルのアドバイスによって、ルークの生活は一変。すべてがうまくいくようになり、次第にルークはダニエルを必要としなくなります。しかしダニエルはそれを許さず、今度はルークを支配しようとしはじめるのですが…?


関連記事:シム・ウンギョン、富司純子の孫に! 日韓二大女優主演の美しい映画『椿の庭』

■想像が現実になるのは幸か不幸か

ダニエル
(©2019 DANIEL FILM INC. ALL RIGHTS RESERVED. 【R15+】)

人はだれでも想像する生き物です。ただ、自分にとって楽しい想像は、実現すると、「よかった!」となりますが、都合の悪い想像は、かえって、「なんで…?」と落ち込むことになるでしょう。

ルークにとって、「想像上の親友」だったダニエルが、自分だけに見える、つまり「現実化した親友」になったのは、最初は「よかった」かもしれません。ですが、次第に狂気を帯びていくダニエルは、ルークにとっても、私たち視聴者にとっても、「なんで…?」と不幸を導く存在として映る可能性があります。

ダニエル
(©2019 DANIEL FILM INC. ALL RIGHTS RESERVED. 【R15+】)

徐々に怖さを増していくのは、スリラー物語の鉄板の展開ですが、ここで覚えておきたいのは、はじまりは同じ「想像」だということ。つまり私たちが想像を現実にするには、幸せな結末か、不幸な結末か、どちらの方向へ向かおうとも、私たち自身で選択できるのです。

そういう意味で、ルークとダニエルが迎える結末は、彼らが自分たち自身で選び取った「現実」だといえるでしょう。それほどのインパクトを与える本作は、イケメン2世俳優2人のリアルな演技が、珠玉の輝きを放っています。

ちなみに、「血」の登場率ですが、スリラー苦手の私が最後まで鑑賞に耐えうるほどでした。本作の製作を手がけたイライジャ・ウッドが、呪いの指輪を捨てる旅に出るホビット(小人)を演じた映画『ロード・オブ・ザ・リング』が好きすぎて、DVDオリジナル版もスペシャル版も全巻を持っている者としては、同作のほうが、画面から目を背けることが多かったのでした。

・合わせて読みたい→アカデミー賞発表前に必見! 映画『パラサイト』を観てきた

(文/fumumu編集部・尾藤 もあ

Amazonタイムセール&キャンペーンはこちらからチェック!

この記事の画像(6枚)