cocoのLGBT迷子中:キャバクラ嬢デビュー 虎視眈々と狙う「ヤラずぶったくり」
池袋のキャバクラで駒込の寮に入り、虎視眈々と狙う「ヤラずぶったくり」
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田舎から履歴書を送り、六本木のキャバクラに採用になったものの、オープンが延び池袋のキャバクラでデビューすることになりました。
■駒込の寮に移動
「それでは寮にお連れしますね」と、これまた黒づくめのスーツ姿の男性3人組に車で本社から連れて行かれたのは、駒込のオートロックのマンション。ワンルームのフローリングで、8畳ほどの部屋です。
「それじゃ、今から布団買ってくるんで待っててください」これから私が働く池袋店の副店長である山口さんが私にそう言い残し、男たちは部屋から出て行きました。
ひとりになり、ワクワクした気持ちを抑えながら、待っている間、部屋の中を探索しました。
部屋には冷蔵庫と電子レンジがあり、お風呂はユニットバス。カーテンから、タバコの匂いがしてくる以外は、とても快適な環境です。
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■明日から出勤
お店が用意してくれた寮で、新しいふかふかの布団にくるまりながら、私は明日からの生活に思いを馳せました。
一体どんなお店で、どんな女の子たちがいるんだろう? そして、私はそこでどのくらい稼げるのだろう? 知り合いもいない、まっさらな土地で、私は、新しい自分を始めて行きたいと強く思いました。
「親から虐待された過去も、高校を中退したことも、全て無かったことになればいい。そして、これまで群がる男性たちから向けられる性欲に嫌な思いをしてきたけれど、これからは、それをお金に変えていくんだ」と。
乱暴な言い方をすれば、いかに「ヤラずぶったくり」ができるか、への挑戦でした。
■池袋キャバ嬢デビュー
「入店準備があるので夕方4時に店に来るように」と言われていたので、時間前に到着すると、山口さんが待ち構えていました。店用の履歴書を書き、写真を撮ると、店内を案内してくれました。
私が働くことになった店は、いわゆる「大箱」といわれる人気店で、池袋の中でも有名な店とのことでした。1日2回のショーがあり、希望すれば出演可能といわれましたが、とりあえず断りました。
控え室にはドレスがぎゅうぎゅうに並び、タバコの匂いと香水の匂いが充満していました。
ヘアメイクブースで髪をセットし、フルメイクしてもらうと、まるで自分がモデルかタレントにでもなったような気がしました。
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(文/fumumu編集部・coco)