辻仁成、日本在住の仲間からの悲痛な叫びに訴え 「とにかく間に合わない」

辻仁成さんが、日本の危険な実態を説明しています。

パリ
(jacus/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

パリ在住で作家の辻仁成さんは4日、新型コロナウイルスの症状が出ながら働いている人について言及。そうなってしまう理由を綴りました。


■「日本政府は助けてくれない」

辻さんが、日本の居酒屋を経営する”オヤジ仲間Zさん”から連絡をもらったことを報告。「日本政府は助けてくれない、とラインが来た。アーティスト仲間から、兄がコロナの症状出ているにもかかわらず保健所はみてくれないし、補償がないから店の上司に働いてと頼まれ、働いているのです、という。まじ、心配、」と、全く感染を防げる状況下にないことを明かしました。

解決策として、無利子でお金を借りる「小口貸付制度」がありますが、「今は応募が多すぎてあっせん面談までに物凄く時間がかかり、面談が出来ても、そこからさらに待たされ、その間に想像以上の経営圧迫がおき、間に合わない」のだそうです…。

そのため、辻さんは「政策金融公庫の人たちも頑張ってくれているとは思うけど、とにかく間に合わない」と綴りました。


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■「ものすごい矛盾だ」

また、“自粛要請”について、「居酒屋やレストランに人が来なくなる。感染拡大を防げるが、政府は店舗を守るための補償を口にしていない。開けるのは自由です、ということで、そうなるとZ氏のような人はますます苦しくなる」と言及。

きちんと政府が欧州各国のように事業主に補償する必要があることを伝え、「外出自粛要請だけだして、店は開いていていもいい、というのはものすごい矛盾だ」と指摘しました。

そして、「補償をしたくないので、見殺しにしているという風にZ氏が思うのも当然であろう」とZさんの考えを肯定しています。


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■「何もしないで勝てる国なんて…」

辻さんは現在、パリに住んでいますが、欧州ではきちんと国が国民のためのロックダウンをし、レストラン経営者には補償を行っているそう。

フランスでは80%の補修があるために、店が潰されそうだという不満の声が上がりながらも大分裂は起こらずに済んでいますし、スペインの場合に100%の補修があるため、国家的な封鎖も踏み切れました。

これを受けて、「人々の生活を守るからこそ、ロックダウンへの国民的協力を得られている」「終息の目途が立たないこれほど強力なウイルスに何もしないで勝てる国なんてどこにある?」と、自粛の異様さを訴えています。

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(文/fumumu編集部・fumumu編集部

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