cocoのLGBT迷子中:ヒッチハイクで東京へ トラックドライバーに諭される

ヒッチハイクで東京へ!

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男性に対して「性欲むき出しで群がってきて気持ち悪い」としか思っていませんでしたが、「結婚してください」から始める男性がいる、ということを知り、男性を見る目に変化が生まれた18歳。

そしてこの年、さらに男性を見る目に変化が生まれます。


■東京への憧れ

バニーガールの仕事は楽しかったのですが、いつまでも田舎にとどまっている自分に嫌気がさしていたのも事実です。

もっと広い世界を知りたい。ここではないどこかへ行きたい…いつしか東京への憧れが強くなっていました。とはいえ、仕事の稼ぎは全額いずみちゃんに貢いでいたので旅費はありません。

お金がない私が考えついたのは、「ヒッチハイク」。


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■ヒッチハイクで東京へ

地元の繁華街から少し離れた高速近くの道路で、「東京」と書いたスケッチブックを掲げていると、1時間くらいで1台の車が止まりました。

赤いその車には男性がひとり乗っており、実家の友達のところに遊びに行く、ということでした。

最初、世間話をしていましたが、だんだん「東京なんて行かずに、俺の福岡の友達も一緒に遊ぼう」「行くとこないなら、俺のところに来る?」など、車の中で口説きモードに…。

その誘いを断ると、気分を害した彼は、高速道路のパーキングエリアに着くと「ここで降りて」と私を置き去りにしました。

サービスエリアならまだ話しかけやすいのですが、ショップも何もないパーキングでは、仮眠をとっているトラックのおっちゃんか、お手洗いに寄っただけでせわしなく去って行くような人しかいません。

スケッチブックを掲げたところで誰も見てくれる人もいないので、途方に暮れて2、3時間が経過しました。

途方に暮れた私は、とりあえず、停まっているトラックの扉をコンコンとノックしてみました。


■トラックの運転手さんに諭される

3台目のノックで、仮眠をとっていたおじさんが目を覚まして、私を中に入れてくれました。

寝ぼけながらも驚いていたおじさんでしたが、「東京に行きたい」と話す私に缶コーヒーといちごジャムのパンをくれ、「名古屋までなら連れてってあげるよ」と言いました。

タバコの匂いとコーヒーの匂いが染み付いた車内で、私たちは今はもう覚えていないけれど、たくさんのいろんな話をしました。

私はずっと寝ていなかったので、眠くなってうとうとしていると、おじさんは「眠いなら後ろで寝れば?」と毛布を貸してくれました。

トラックの椅子のシートの裏に、人がひとり横になれるくらいのスペースがあり、そこで寝て良いとのことでした。

私は遠慮なくその言葉に甘え、仮眠をとりました。

そのおじさんは、私を口説くこともなく、かといって説教をするでもなく「そうか」「そういうこともあるよな」と私の話をひたすら聞いてくれました。

名古屋が近づき、おじさんは最後にこう言いました。

「俺も高校中退だけど、やっぱり卒業していたら良かったと思うよ。今からでも行き直したらどうだい?」

私は、高校を生き直す気持ちなんてサラサラなかったけれど、ここまで親切にしてくれたおじさんに歯向かうのも違う気がして、それに何より、もう2度と会うことはないだろうということの方が寂しくて、「そうだね、考えてみる」といってトラックを降りました。

遠く、小さくなって行くトラックのおじさんを見送りながら、親切にして受け入れてくれたおじさんに「いろんな男の人がいるんだな」と、改めて思ったのでした。

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(文/fumumu編集部・coco)

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