母が語る性はダメ?入社のきっかけをTENGA社員に聞いた <前編>

TENGA広報が、TENGA社員にインタビュー! 知られざる入社の背景とは…?

■伝えることが義務だと思った

最初にお話を聞いたのは新卒で営業部に入社し、現在社会人2年目として働く佐々木みのりさんです。

iroha
(2018年入社 営業部 佐々木みのり)

ーーどうしてTENGAに入社したんですか?

「元々大学では国際政治を学んでいたんです。その中でたまたまとった授業の内容が『ジェンダー』に関するものだったんですが、授業を聞いていたらとても興味深いものでハマったんです。

実は子供のころから『男らしさ・女らしさ』というものに疑問を持っていました。ただ中高生として過ごしていくうちに、社会に適合するためにも『変わっているのは私だから我慢しなきゃ』と思うようになったんですよね。

iroha

「そんな中で、大学のジェンダーの授業で受けた『ソーシャライズ(社会化)』の話が衝撃だったんです。『子供は生まれた瞬間から身体的特徴だけで女の子・男の子として扱われる。“女の子”にはピンクの洋服を、“男の子”にはブルーの洋服を着せ、異なった誉め言葉を与える。子供達は成長の過程で、周りの反応から性差を身につけていく』という内容でした。こういった授業を受けていく中で、『自分の考えや疑問はおかしくなかった』と気づくことができたんです。

おそらくこの学部に入っていなかったら、今のような人生を選択できていなかったと思います。だからこそ、自分は自分の気持ちを言語化できて超ラッキーだったなあと思っています。

やはり、こういった考えや選択肢を知ることができた人は、知らない人に伝えるのが義務だと思いました。近年ではジェンダーに対する社会の見方も進歩しつつありますが、『性』という分野では、未だにジェンダー差に基づく偏見が根強く残っています。そのため、影響力のある仕事としてTENGAに入社を決めました」

ーーあなたにとって「性を表通りに」とは?

「私の中では二軸あるのですが、一つ目が『みんなが安心して自分の性を楽しめること』。二つ目が『みんなが安全に性を楽しめること』ですね。

私が尊敬している人が、『セックスにルールは一つしかなくて、当事者が安心できることと安全であることだ』と言っていたことが印象に残っていて、そこから考えたものです。

まず『安心』は、性的合意や相手とのコミュニケーション、自分のセクシュアリティを開示できるということ。この中には『セックスをしない』という選択肢も含まれていると思います。

そして『安全』は、避妊や病気の知識があることですね。この2軸がきちんと得られるような社会になることが『性を表通りに』だと思います」


関連記事:iroha広報、性にまつわる職業を選んだワケ 伝えたい「女性の性」とは

■母として語る「性」と違和感

次にお話を聞いたのは、海外広報を担当する青山さんです。

現在二児の母として毎日パワフルに活躍する青山さんはどういった理由からTENGAに入ったのでしょうか。

iroha
(2019年入社 広報宣伝部 海外広報担当 青山マリ)

ーーどうしてTENGAに入社したんですか?

「子供が二人いるのですが、出産を機に夫とセックスレスになったんです。それで、どうしたらいいのかを調べていたんですが、質のいい情報がなかなか出てこないんですよね。

友達に相談しても、母として性の話をすると違和感があるのか、ぎょっとされることが多かったんです。話してみると、日本だけでなく、どの国の人もセックスやセックスレスの話をするのはタブー視されているんだなと感じました。そのたびに『どうして性の話をオープンにできないんだろう』とモヤモヤしました。

友人とも話すことが出来なかったので、本を読んだり、ポッドキャストを聞いたりと、自分でたくさん情報収集をしないといけない状況で、『こんなのおかしい!』と言っていたら、前職の人に『君はTENGAが合ってるよ』と勧められたんです(笑)」

iroha

ーーTENGAに入社するということで周りの方の反応はどうでしたか?

「TENGAについて調べたら、『品の悪いエロい会社』ではなく、性に真面目に取り組んでいる会社だと感じました。たしかにTENGAは知名度があるので、『転職したんだ』と話すと笑われることもありますが、『面白おかしいだけではなく、真面目なこともきちんとやっているよ』と説明すれば分かってもらえることが大半です」

ーーあなたにとって「性を表通りに」とは?

「みんなが普通に性について話せるような社会のことだと思います。『セックス』という言葉を聞いた瞬間赤くなったり笑い出したりするのではなく、生活の一部である性として受け入れられるといいなと。例えば食事について語れるようなノリで性についても語れるようになれば、みんなが知りたい情報も出てくると思うんです。

『母だから喋っちゃいけない』とか、『セックスは若い人たちがやること』みたいな固定概念は、ちょっと生きづらいなあと思いますね」

***

前編では2名の女性社員にお話を聞きました。

2人ともそれぞれ、過去に性のあり方に対して疑問を持つことがあったようで、そこからTENGAに入ることになったそうです(このインタビューで初めて知りました…)。

後編ではさらに2名の社員に入社のきっかけとビジョンに対する思いを語ってもらいました。かなり意外な入社理由やビジョンとの向き合い方など、「性の多様性」をひしひしと感じるインタビューとなっています。

ぜひ【後編】もお楽しみに!

・合わせて読みたい→『iroha』、タブー視される「女性の性」 解放して楽しめる空間がここに

(文/fumumu編集部・iroha広報

Amazonタイムセール&キャンペーンはこちらからチェック!

この記事の画像(9枚)